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――帰ろう……
早く家に帰ろう。
もう1秒だってここに居たくない。
身を翻し早足で来た道を戻りだす。
こんなことになるなら間宮くんの言うとおり帰れば良かった。
今さら後悔しても遅いのに、そう思ってしまった。
ていうか、いつから?
いつから間宮くんと亜理紗ちゃんは寄りを戻していた?
いつから私は浮気相手になっていた?
こんなこと考えたくもないのに、そんなことしか思い浮かんでこない。
そんな自分が嫌で嫌でたまらなかった。
ちょうどアパートの最寄りの駅に着いた頃、いつものように間宮くんからの“無事、アパートに着いた?“のメール。
私はそのメールを返すことができなかった。
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