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私は羞恥のあまり息を飲みました。
この人が言うような野卑な言葉は、
聞いたことはある。
でも私自身が口にしたことはありません。
答えることもできない私は、
返事の代わりにぎゅっと目を瞑り。
「ーーそうかよ」
顔は見なくとも
その声は愉快そうで、
ズボンのチャックを下げる音だけが
いやに耳に響き。……
ひどい……こんな、
こんな形で私は……?
自分でも分かるくらいの熱い涙が、
つっと頬を伝い落ちていく。
……そんなの嫌です。
あまつさえ、
あの優しい父を追い詰めた、
こんな男になんか絶対に奪われたくない。
それなのに。
節ばった手の指が私の下着の隙間から侵入し、
自分でも触れたことのないそこをかき分け
中に……入ってきます。
恐くて、つらくて、
私は何度も痛いと叫びました。
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