第2章  条件

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こんなに緊張して ボタン外すのなんて 初めてです。 自慢ではないけれど、 むこう18年間 お付き合いしたこと なんてありません。 ひとつ、ひとつ、 外そうとはするのですが 指がもつれて、 灰島さんの視線が痛くて 上手くいかない。…… でも三つ目まで外した時に 白いブラのレースが 見えてしまうと、 はだけたそこを   手でぎゅっと押さえて、 しゃがみこんで俯いてしまい。 ぎしりと、木が軋むような音が わずかに聞こえた次の間には、 灰島さんが目の前に迫っていました。
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