遭難

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男達は困っていた。 外は吹雪、冷たい風が窓をビリビリ振るわせている。その風は小屋の中にも侵入し、男達をも震わせていた。 小屋の中には食料・燃料一切無し。男達は僅かな食料しか持っていなかった。持って1~2日だろう。 しかし、男達が恐れていたのは『空腹』よりも『寒さ』と『眠気』だった。もちろん眠れば死だ。 もともと山で一晩過ごす予定ではなかった。昼までは天気も良かったのだ。それが急に・・・ さっきまで言い合いを繰り返していた男達だが今ではその元気も無い。 突然、男が提案をした。 「このままではみんな寒さで凍えて死ぬか、眠って凍えて死ぬかだ。そうならないためにこんな事をしないか?」 内容はこうだ。
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