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「はい。気をつけます」
監督はそう言って帰って言った。僕らの監督は形だけの顧問だ。監督とは言っても一日に一回こうして帰る前に練習を見にくるだけだ。練習試合の話なんて絶対持ってこない。
「大関だ」
大関がグランドを回って水を配っている姿が目についた。
「本当だ」
「いつのまに来てたの」
大関が水の入ったボトルを配っている。
「ちょーひどいんですけど」
大関からボトルを受け取る。
「さんきゅ」
「大関、また自分のボトルだけアクエリアス濃ゆくしただろ」
「いつも濃ゆいし。ちょーうざいんだけど」
今日もみっちり二時間半の練習を終えた。練習を終えた後にはみんなヘトヘトになっていた。
「ジャージ。そろそろ練習試合がしてぇよ」
練習で使った物品を片付けていると竜崎がいった。
「そう言えばしばらくしていないな」
「練習試合の話はきていないのか?」
「それが全く」
「相手がいないってのもつまらんなぁ」
「明日、監督に聞いてみるよ」
「頼むぜキャプテン」
辺りはすっかり暗くなった。明日の練習も楽しみだ。
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