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高校入試も終わり、私たちは4人で帰っていた。
「あっ、そーや」
と、いきなり声を発した真司郎にびっくりして私たち3人は真司郎を見ていた。
「な、なんやねん」
えー!それ、こっちの台詞だよ。いきなり、声を出したからなんか用があったんじゃないかって、見てたのに…。
「いや、こっちこそなによ。いきなり声を出して」
我らが宇野ちゃん。よく言ったよ。
「あっ、せやったな。千晃、こんあと暇?」
え!?私!?なぜ…。
「ちょっとな、着いてきてほしいとこがあんねん」
あっ、なるほど。
黙ってるわけにもいかないので返事を。
「あっ、うん。もちろんいーよ」
「ほんまに!?ありがとな」
私が断ると思ってたのか、以上なほどに喜んでいる。
すると、そこに…
「ふーん。デートですって。秀太さん」
「本当ですね。実彩子さん」
このふたりは確実にからかっている。
「そんなんちゃうんやて。俺のお姉の誕プレ買うの手伝ってほしいだけや!」
「あっ、なーんだ」
「面白くなっ」
って、誰も面白さを求めてないよー。
真司郎、大変だったね。あの2人を相手にして。
「ほな、俺らはここで」
「宇野ちゃーん。秀ー太ー。まったねー」
私は、この時はまだなんにも気づいていなかった。
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