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もうすでに[たかし]の声で振り向いてトンネルを背にしている。
おそらくトンネルの闇の何処かに得体の知れない何かがはっきり見えていて危険を感じ、いち早く[たかし]の側に戻って来いと声をかけられた感じだった。
もう事実を確かめる余裕などなく、鳥肌マックスの頭がカーッと熱くなっているのを抑える事が出来ず、とにかく[たかし]の方にゆっくり歩くと言うより足を交互に出すという感覚で進んだ。
すると突然[たかし]はうちらに背を向け歩き出した。
『なに・なに・なに・なに?どんだけヤバイの?』
完全にパニック状態。
考えれば考えるほど、頭は混乱と恐怖にかられていた。
半ば放心状態で、ただただついていった。
すると[たかし]は少し歩いたのち本線の左端でこちらを振り返り立ち止まった。
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