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桜は起き上がると、着物についた土をはたいた。
…ピー ピピピ…
桜は呟いた。
「…あっ…鳥だ!
いーなぁ鳥は。自由で。桜も、いつか思いっ切り自由に生きたいなぁ」
先に歩きだした、兄を小走りで追いかけた。
「ねーお兄様。お兄様は何になりたかった?」
「そーだね。もし…もし体が丈夫だったら…。
お父様やお母様、妹や弟たちを守れるような、剣士になりたかったな…」
「お兄様…。」
桜は…ちょっと考え意を決したようにハッキリと言った。
「お兄様?ちょっと村のかわら版屋に付き合ってください」
「ん?いいけど、桜は読み書きがほんと好きだね」
桜は…ニコニコした。
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