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「お前のような…平凡な娘を奥方にしてもらえるわけがない!」
アッハッハッと笑う。
お父様が1度笑いだすと…なかなかとまらない。
辛抱強く待って笑いやむのを見て桜は言った。
「お父様は、かわら版屋の書物読めるのですか?
行くだけでお金…もらえるのですよ?
城の書物も見れるし…桜は本気です。」
お父様は笑いを含む声で言った。
「桜は優しい子だ。家や畑が厳しいからそー言ってくれるんだね。
でもなぁ…お前は…
まだ14歳だぞ?」
「そんなのわかってます。けど…決めたんです。お金をもらって、お兄様の薬を買いたいんです!」
お父様は肩を叩きながら、どう言えば納得するか考えていた。
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