その①

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ちょうど2番目の妹が、ご飯ができたと、告げにきた。   お父様は「よいしょ!」と声をだし、奥に歩きだしながら、桜に言った。   「まぁ~考えておこう。」   桜は大いに不満だったが身をひいた。     桜たちが寝静まると、お父様はお兄様を呼び起こした。 知恵を借りるために。   「なぁ…義経よ…桜の話聞いたか?」   「…はい。」   義経は桜がなぜ都に行くのか…自分の為だと気付いていた。   「んん。実はな、昼間宿屋にお侍様がいてな。 どーやら、殿様の使者らしいのだ。 それを知ったら桜は…」   廊下でギシッと音がしたが、虫の音が強く2人は気付かなかった。   「父上…桜は…本気です。」   「うむ。…桜には気付かれないようにするしかないな。誰に似たか…桜は気が強く、頑固だ。 よし!寝よう」
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