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零は部屋から出て見た。
「予想はしていたがこの建物の中に居るのはやはり魔物だけか。 おいお前。 この建物の中には人間は居ないのか?」
「ザ・ダーク様。この建物の地下に捕まえてきた人間どもを収容しています。」
「俺をそこへ案内してくれ。」
「なっ何をダメです。汚らわしい人間どもにザ・ダーク様を近づけるなんてわたくしにはできません。」
零は自分の権力がどれほどのものか試してみようと思った。
「命令だ。従わぬなら殺すぞ。」
「わかりました。そこまで仰るのならお連れ致します。」
ーーーーーーーーーー牢獄ーーーーーーーーーーー
「酷い。人間をこんな風に扱うなんて。そりゃあ魔王は勇者に殺されるわけだ。 一刻もはやくこの城を抜け出さねば。 幸いにも俺の顔は前の世界の顔のままだ。」
「おい、お前次は外の空気が吸いたくなった。 俺を外に案内してくれ。」
「わかりました。付いてきてください。」
「っな。 そそ空が赤い。 海も赤い。 」
「どうされたのですか? そんな当たり前の事に驚かれて。」
「魔界ってやつか。 お前どうやったら人間界に行けるのだ?」
「まっまさか人間界にお行きになられるつもりですか?」
「いっいやそんな事は考えていない。 ただ知りたいだけだ。」
「年に2回魔界と人間界が繋がる日があるのです。その時にあの山のふもとの門をくぐると人間界に行くことができます。」
「そうなのか。 では繋がる日はいつなのだ?」
「明日でございます。」
「そうか。ありがとう。 迷惑をかけたな。」
「いっいえ滅相もない。」
ーーーーーーマイルームにてーーーーーーーーーーーー
「まっまずい。 これは非常にまずい。 明日だと。それを逃せば次は半年後だぞ。そんなに長く待ってられん。」
「仕方がない。脱獄大作戦は明日決行だ。」
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