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「えーと核融合を起こして。 それから次はたしか」
鳴神零はブラックホール生成の実験に立ち会っていた。彼は高校生ながら理科の教科書に載っている天才である。
「ブラックホールが暴走しました。 ただちに研究室から退避してください。」アナウンスがきこえてきた。
「しまった。」 逃げ出すのに遅れた零はブラックホールに吸い込まれた。
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「起きろ。 起きろ。」
誰かが俺を起こそうとしている。
「起きろ。」
僕は目を覚ました。
目を覚ますと零の前に魔王みたいコスプレをしたおっさんがいた。
「えーとあなたは誰ですか?」
「寝ぼけているのか? 俺は魔王ザ・ブラックでお前はその息子のザ・ダークだ。」
「あのー助けて頂いた事は感謝しますが...僕はあいにくコスプレには興味がないもので...」
「コスプレ? なんだそりゃ お前頭おかしくなったのか? それじゃ困るんだお前には俺の後を継いでもらわないとだめだからな。」
零の頭に少し良くない予想が生まれた。
「これって異世界転生ってやつか? もしそうなら普通は勇者だろ。 なんでよりによって魔王の息子なんだよ。 俺勇者に殺されるのか?」
「いや落ち着け俺。そんなはずはない。」
「お前やっぱり頭おかしくなったんだな。変な独り言を言い出しよって。 まぁゆっくり休め 明日からまた魔法の練習だ。」そう言って魔王のコスプレをしたおじさんは部屋から出ていった。
「まてまてまてまてまてまて。なんだこの部屋の造りはまるで中世ヨーロッパのお城みたいではないか。 これは本気で異世界転生か?」
「いやもうそれはもう認めざるを得ない。だが勇者に殺されるのはゴメンだ。」
『いい事を思いついた。 俺は勇者と旅をする。』
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