-藤原ユリコ(ジュンが語る)-

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  私は家でジュン君に訊く。  「…ジュン君はお母さんのこと、覚えてる?…」  「…お母さん…あんまり覚えてないな…」  …ジュン君がユリコさんのことを覚えていないのは当然、  ユリコさんはジュン君が小学校に入学して、すぐに失踪した。  その年齢で、いなくなったら、覚えていないのは当然、  「でも、ボクには優しかったよ…すごく可愛がってもらった…」  ジュン君があっけらかんと言う。  
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