ひとつ屋根の下で…1

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「律?起きろ…」 「なに?俊哉…!?」 律はいきなり飛び起きる。 「おはよう」 「お、おはよ…ど、どうして俊哉が?」 「それはだな、お前が酔ってぐっすり寝た時、離れてくれなかったわけだったが?」 酔ってる時の記憶はあるのか律は白い肌を真っ赤にした。 「…うっ…」 「大丈夫か?」 「ふ、二日酔い…」 俊哉はがっくりとうなだれる。 「……水を持って来るから待ってろ」 俊哉は寝室を出て冷蔵庫からミネラルウォーターを出出して律の元に戻った。 「ほら、落ち着いたら家に送ってやるから…」 「ありがと…」 律は俊哉に笑顔を向ける、その笑顔が眩し過ぎて俊哉は目を逸らした。 「僕は朝ご飯を作るからその間にお風呂に入ってよ」 「わかった」 俊哉は適当にサンドイッチを作った。日頃、外食が主だったため材料が不足していてサンドイッチしか作れなかった。これは律を送り届けたら買い物に行かないと…。 俊哉は律の着替えを準備して無かったことに気付く。寝室に戻ってタンスからYシャツとスラックスを出して脱衣場に向かう。 「律?ここに着替えを置いておくぞ」 脱衣場に着替えを置いてリビングに戻ろうとすると風呂場のドアが開いた。 「あっ…わざわざ悪いな」 赤髪に格好可愛い顔に細身の肢体…俊哉は唾を飲んだ。 「それに着替えたら朝ご飯を食べろよ」 短く告げて俊哉は脱衣場を後にした。コーヒーを淹れて待ってると俊哉の渡した服に着替えた律が来た。 「コーヒー…で良いよな?」 「あぁ…」 「熱いから気をつけろよ」 「……もうそんな子供じゃねーよ」 子供扱いされたことに不満そうな顔する律。 ならもっと大人らしい態度を心がけてほしい…と言う本音を飲み込んで俊哉は律の向かいに座った。 「結構広い家に住んでるな…」 「あ?まぁな」 「そう言えば、俊哉は何の仕事してるんだ?」 「普通の作家だよ」 高校の頃から書き始め大学の頃に賞に参加してデビューをした。稼ぎ良いと言うより大学の頃から収入があっただけだ。
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