第1章 囁きは秘め事の如く

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 浮気相手、沙織との出会いは一ヶ月前だ。  飲み会で隣席に座った彼女に話しかけられたのがきっかけだ。彼女はとても色気のある美人。ジムの男性客からも絶大な人気を誇っている。そんな高嶺の花に誘われ、断る馬鹿はいない。据え膳食わぬは男の恥。その日の夜、鳴海は沙織と深い関係になった。  その後、彼女の家を数回訪ねては体を重ねた。  だが鳴海に付き合っているつもりはなく、気軽なセフレ感覚だったが、沙織はそうじゃなかったらしい。  傍観していた真聡は「ぼんやりしてないで真聡もはっきりしなさいよっ!」としびれを切らした麻衣にどやされた。
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