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俺はびっくりした。
ポッキーゲームをサプライズにしようと思って黙っていただけで、なんの他意もなかったんだから。
「でも、うれしいよ。メグ、俺のこと、ほんと好きだよね」
「うん。好き。大好き」
ああ。メグから好きをいただいてしまった。
なんて、幸せな休日。
「不安にさせてごめんね。メグ。違うんだ。これ、買いに行っただけだから」
コンビニ袋の中身を、ソファの上に、ざざっと出した。
「ポッキー……こんなにたくさん」
「うん。今日ね、ポッキーの日なんだって。さっきネットで見てさ、一緒に食べたいなあって思って」
「そうなんだ」
「食べる?」
「うん」
「どれがいい?」
「えっと……これ」
メグが指差したのは、定番の赤いパッケージのやつ。
たくさん買ったけど、腐るものじゃないし、残りは備蓄しておけばいいだろう。
それよりもメグの機嫌が直って、ほっとする。
怒ってたわけじゃないけど、愛しいメグにはいつも幸せな気持ちでいてほしいからな。
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