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「さて、そろそろ行く?社内を案内してあげるよ」
茜が立ち上がると同時に、
「なに?まだ社内の案内してもらってないの?」
志村課長に不思議そうな顔をして聞かれちゃった。
「それがよぉ、淳史」って粟野課長が説明してくれるようなので
「お先に失礼します」
茜と真理ちゃんとでトレーを手に持って失礼させてもらうと
「待った!茜、俺が連れてってやるよ。俺も各部署に持って行くものもあるし」
志村課長がトレーを持たずに追いかけて来た。
あれ?トレーは?
あら、子分1(鳴沢さん)がお持ちのようで・・・・
「大丈夫ですよ、淳史さん。あたしらで案内しますから」
「いや、あっち見てみろ!」
クイッと親指を後ろに向けた志村さんに倣って、あたし達も先ほどまで座ってたテーブルを見ると
「お前らが連れてったら、おやつの時間になるまで帰って来なくなるから淳史に任せろ!」
あっちで顔の前にバツ印を作って叫ぶ粟野課長に
「っち!バレたか・・・・」茜がボヤいていた。
「仕方ない、淳史さんにお任せします。くれぐれもおやつ前には返してくださいね」
「了解!おやつ前に二人でパンケーキを食べて帰って来るから!」
弄りに弄りで返すこちらの課長さんは、少しばかりお茶目さんのようですね。
ふふふ、と笑いが収まりません。
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