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「さ、行こうか。順々に上がってく形でいい?」
スラリと伸びた長い足からの一歩は、あたしの一歩とは当然違くて大きい。
でも、あたしの歩幅を確認した後は、合わせて下さっているようでゆっくりの歩調に変わる。
さりげない優しさが伝わって来てくすぐったい。
「はい。お任せします。あ、でも一つだけ我が儘言ってもいいですか?」
隣りを歩く志村課長は、5cmヒールを履くあたしよりも頭一つ出ているから180cmは軽くありそう。
って、男の人の割にはお顔が小さい方だ・・・・・
隣りに立つあたしの方が大きかったらどうしよう。
前髪の方だけパーマがかかっている風だから、もしかして天パーかな?梅雨時期が大変そうですね。
「なに?我が儘って」
っは!横のイケメンさんを観察していて、会話の途中だと言うのを忘れてた!!
「食後の運動として階段で行きませんか?」
「階段?別にいいけど、なんで運動なの?」
はぁ?って顔をするイケメンさんは、呆れたのか半笑いになっている。
「最近運動不足なので、少し運動をしないと・・・・」
「何処が?太って見えないって言うか、痩せている印象だけど」
その洋服をも透視してしまうくらい見詰めて見るのはやめてーー!
今日のパンツ、どんなだったっけ?
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