高崎美雪編 《9》

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「その次が今日だ」 続いて話し始めたのは南條さん。 「今日、俺が迎えに行くことになってただろう?」 「あそうだ。ありがとうございました」 忘れてた。 今日は大迫共々、南條さんが迎えに来てくれたんだ。 「それはいいよ。駅での待ち合わせの時 叶大にその話を聞いてたからさ。 叶大と恭司に、先に駅に着かせて見張らせてたんだ」 それを聞いた叶大さんと恭司さんが 大きく頷いている。 「まさか・・・・」 「そう、そのまさかだ」 「この前と同じ男だったぞ」 俺のつぶやきに お2人が答えてくれた。 「あの逮捕された女のほかに 誰かに恨まれるような覚えは?」 「俺ですか?・・・・・・・いえ。 思いつかないですね」 考えてみるも、思い当たる節はない。 「美雪ちゃんのほうはどうだ?」 「あいつも・・・・・ないとは、思いますけど。 あ、南條さんは会いましたよね。 あいつの幼馴染のお兄さん」 「ああ。たしかキミらの交際を反対だって息巻いてた」 「そうです。でもな、 あの人がそんなことはしないだろうし・・・」 いくらなんでも、香田主任は 美雪が怖がるようなことはしないはずだ。
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