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「そのデータを盗むときに
あいつの両親は殺されたんですか?」
「確かな。自宅での殺害だったはずだ」
「そうだよ。夜遅くの犯行で
美雪ちゃんが・・・・小学校前か?」
「ん~、
事件自体がもう20年くらい経ってるだろう?
小学校上がったすぐくらいじゃないか?」
「あ。たしか、香田さんに引き取られたのが
小学校2年生の時だって言ってました」
「じゃあそうだな。美雪ちゃん、
お父さんたちが殺されるところを
おそらく見てるんだよ。
押し入れで見つかったんだ」
恭司さんは弁護士のお仕事をしているのは聞いてた。だから、事件のことも詳しいのだろう。
「あ!だからか!」
いきなり思い出した。
まだ、俺らがちゃんと付き合う前。
休日に美雪んちに勝手に入った際に
あいつは、ものすごく怯えて泣いていた。
その話をすると
「やっぱり。見てたんだな」
やりきれない顔をする3人。
俺だって。
知ってたら、あんなことしなかった。
「じゃあ、今あいつが付け狙われてるのって!」
「まだ不確かだけどな。
この先は俺は付き合えないけど。
恭司と叶大がキミの力になるから。
なんでもこき使ってやってくれ」
「お前ねぇ・・・」
最後はいつもの3人の漫談で〆られた。
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