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「え……、すみません。よく聞こえなかったのでもう一度言ってもらえますか?」
「仕方ないな!!もう一度言うからちゃんと聞くんだぞ!!そんなつまらない仕事なんか放っておいて遊ぼうって言ったんだ!!」
どこか上から目線で偉そうに見えなくもない勇者の言葉に琥珀は小さく溜め息ついて淡々と答える
「私には仕事があるので、遊びたいのなら手の空いている者を誘って下さい」
「な…っ なんでそんなこと言うんだよ!?」
「……そう言われましても、私は多忙を詰めているんです。寧ろ、こうして君と会話をしている時間が惜しいほどに‥。
そもそも、
私は大王に呼ばれたのであなたとは‥」
そもそも、こちらに赴いた用事を思い出した琥珀はその旨を伝え、去ろうとしたが――
パシッ!
「…………あの、勇者様?この手は何でしょうか」
踵を反した途端、腕を掴まれた。
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