銀河鉄道の夜を読んだ夜に~第五章~

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そうして、ジョパンニも消えていった。 カムパネルラは時計を見ると消えて、ジョパンニは名前を呼ぶと消える。 お互いがお互いを探す時間が、それで終わるなら、なんと寂しいことだろう。 その翌年から僕は七夕の短冊に「ジョパンニとカムパネルラが会えますように」と書くようになった。 七夕の日は、願いを伝える日であり織姫と彦星が再会できる日。 そんな日に彼らが再会できたなら、こんな素敵なことはない。 そうして、僕も大人になって僕は小説を書くことが趣味になった。 そこで考えてみたんだ。子供の頃の不思議な体験を。 これから語るのは僕の創作だ。 話し半分で聞いてくれ。
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