第1章

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夏休みに竹原の田舎に遊びに行った。 なんにもない田舎の町 両親は私をおばあちゃんに預けて昔の友達に会いに出かけた。 私はおばあちゃんと近くの浜に出て目の前に広がるきれいな海と観光船が往き来する島を眺めていた。 するとおばあちゃんが昔の話をしてくれた。 「そうか、なみはもう6年生になったんだね。 まだ少し難しいかもしれないけど、ばあばのお母さん、なみのひいばあちゃんの話をしてあげよう。 これはね、まだ日本が戦争をしていた頃の話だよ。 あそこに島が見えるだろ。今はうさぎ島って言われてるけど、あの島はね、戦争が終わるまで、毒ガスを作っていたんだ。」 そう言っておばあちゃんは少し寂しそうな顔をして話し始めた。
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