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椎葉くんのところにはすぐに人が集まってくる。
ケバい女子とか恐い男子とか。
「俺、ジュース買ってこようかなっ、みんな一緒にいかない?奢るよ?」
「え、亮くんの奢り?行く行く!」
「俺もー!」
「私もー!のど乾いてたんだよね~」
そう言いながら椎葉くんは私に目配せをした。
まるで男が嫌いな私から離れてくれるように。
その椎葉くんの優しさにまた胸が苦しくなる。それと同時になぜか行かないでと、寂しいと感じた。
これは、恋じゃない。恋なんかじゃない。
だってあのときもう恋なんてしないと決めたじゃない……
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