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『この小ビンは一体・・・?』
薄い紫色の液体が入った小瓶を手にした2人は表情を崩さずボスの返答を待つ。
「その液体の名前はレボリューション。
私はその液体をRと呼んでいる。
その液体を体内に吸収する事で、その人物に適応した能力を身に付ける事ができる。
まぁ能力と言っても魔法などが使えるようになるわけではないがな。
マウス実験では何度も成功してはいるが・・・人間ではお前達が初だ。
そしてこの任務にお前達を選んだのは未知の生物と戦闘になる事も考えてだ。
この組織でNo.1.2のお前達は、実質殺し屋としては世界1.2の腕前だからな。
そして能力の話しだが、そんな液体を飲んだだけで能力を手に入れられるのもそうだし、腕前を評価されているお前達には不要かもしれない。
だが、あれだけの飛行物体を造る技術力がある"未知の生物"の住処に潜入するわけだ、異能力など向こうでは当たり前かもしれないしな。
まぁあくまでも戦闘になった時を想定した対抗手段としてその液体をお前達に渡したのだ。
飲むも飲まないもお前達の自由。
そして任務を受けるのか受けないのかもお前達の自由。」
ゴクッゴクッ
迷う事なくビンの蓋を開け、液体を飲み干した2人を見てボスは笑みを浮かべる。
『"もちろんやりますよ。
こんな面白そうな任務は初めてだ!"』
口を揃えて2人は任務を受ける事を了承した。
液体を飲み終えて数秒後、2人は身体に違和感を覚える。
眼頭が急に熱くなった零は目を閉じ指で押さえ、隣りにいる壱は、身体全身が熱くなったのを感じ手をグーパーと何度も感覚を確かめるかのように繰り返している。
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