プロローグ

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段ボールの口を閉じていれば良かった物を。 お察しの通り、段ボールの中身はすべて床にばらまかれ、 鈴木は唖然とした。しかも段ボールの 中からパソコンが2台も出てきたのだ。 「なんでパソコンが二つあるんですか?ひとつで十分じゃ…」 すると由佳は嬉しそうな表情になり、片付けそっちのけで パソコンを指さしながら説明を始めた。 「こっちのパソコンが通常業務用で、こっちが特殊業務用です。 あ、特殊業務と言うのはサイバー犯罪対策室にいた際に学んだ 高度な情報収集を行うためのパソコンです。メモリを増設し、 ハードディスクの容量も大きいですが、それだけでは足りないため、 外付けハードディスクを使用しております。因みにこちらに 配属されたのは情報係としての役割を果たすためと上司から 聞いております。」 そうだったのか。この人はそういう位置づけで…。すると、 由佳はデスクにパソコンを二台並べ、特殊業務用のパソコンに 外付けハー…なんだっけ?その外付けなんとかを付け、電源を入れた。 「今日からこの特殊業務用は二十四時間フル回転です。 省エネモデルなので、ご安心ください。」 いや、そこは心配じゃないんだけど。パソコンが苦手な俺には 何が何だかさっぱり 分からず、 何が何だか分からなかったが人の机を覗くような趣味はないので聞き流した。
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