制裁アプリ防衛委員会

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「断片のコードを読ませて、プログラムを類推するプログラムを作りませんか?」 智頭が提案した。 「そこで使うロジックは?」 すかさず、阿倍が質問を投げる。 「順列組合せです」 「あほか!」 エンジニアたちは、モニターをにらみながら考えた。 いつまでたっても、分散活動している核になるファイルは想像できない。 長い時が経つと、船をこぐ者まであらわれはじめる。 「あのう……」 帆花が手を上げた。 「なんだ?」 「コードではないのですが、バージョンアップ時のデータの発信元を追跡してみたのです」 「見つかったのか?」 「ええ。インドでした」 「踏み台ではないのだな?」 「間違いありません。インドの教会から発信されていました」 「教会?」 「ええ。バラモン教徒が集まる教会でした」 それは、阿倍には縁のない場所だ。 立っていては目立つので、腰を落として誰かの発言を待った。 「よく見つけましたね。そっちらはインド警察とCIAに任せましょう」 阿倍が口を開かないので、藤堂が結論を出した。
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