1:1人の少年が🌕🌕と"バッタリ"出会う

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事の始まりは北風であった。 一際強く、ひゅるる…っ、と吹いた風が少年を急かす。 「うわ、さむさむ…っ、 しゃーない、走るか…!」 少年は走り出し、 住宅街の角を曲がる。 …と。 「ぅわたっ!?たっ、てぁあ!!」 急に現れた人影に驚き、衝突を避けようとするあまり 奇声とも悲鳴ともつかぬ声をあげて跳んだ先が、生け垣だった。 そのまま、ばきばき、どざぁ…と少々派手な音を立てながら、生け垣に突っ込む。 「ってぇ… ぁ…大丈夫でした、か…、…?」 飛び出してきた影に気遣い、小枝や枯れ葉だらけの頭で 生け垣の中から声を掛けた少年の目に、映ったモノは 「…っ、…? ……??」 オロオロとこちらの様子を窺う…
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