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ーーーーそんなこんなで、夏休みに突入。
『彼氏ができますように』
お兄ちゃんに内緒で、七夕の夜空にそう願ってみたけど。
やっぱり、現実はそんなに甘くはなくて。
私は、相変わらず女友達と遊んだり、家族と夏休みを過ごしていた。
「もう少しで夏祭りだね。
彼氏に喜んで欲しいから、今年は私、気合い入れて浴衣でおしゃれして行くんだ~。」
「へ~、そうなんだ……いいなぁ。花火に負けないくらい、綺麗にしないとね。」
「……そう言う奈々は、誰とお祭り行くの? もしかして……例のお兄ちゃん?」
「ははっ……実は、そうなんだよね……。」
お兄ちゃんのシスコン振りは、私の周囲では何気に、有名な話だったりする。
こんなんじゃ、いつまでたっても彼氏なんて、できる訳ない……よね。
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