ボクと彼女の生きる道

１

こういった内情は…
後に聞いたもので、
中学生になったボクにはわからなかった事。

大人になるまで全然知らなかったから、
どうしてあんな格好悪いカッコするんだろう…と思っていた。

ボクの知っているゆきちゃんは、
すでにスカートは短かった。
とは言え、下着が見えるか？と言った際どさは無く、
正直言えば、ボクの学校の制服の規定よりやや短く、
それは同級生が校外から出ると
スカートを折り返し、短くする時と同じくらいの長さで、
同級生が『おしゃれ』とか『一番足が細くて長く見えるスカート丈』と言われていたため
品の悪い生徒の多い高校の中でゆきちゃんの服装は
異質なモノだった。

とにかく…ヤンキー臭さが漂うような恰好の多い生徒の中で
ゆきちゃんはほんの一握りいるおしゃれと言われる生徒に括られていて、
途中から乗り入れる同級生からも、
『今年はまともな人がいたね』と指さされる人の一人だった。