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そう言った窮屈な思いを友達は感じ取り、 ボクが兄を追い越すことが出来なくても そこそこの大学に…と思っている事を知っていてくれたからだ。 とは言え、学内選抜ではそんな内情は無視して 正々堂々と戦ってくれた。 本当に良い友達だと思う。 大学に進学して離れても、 就職しても、時折連絡を取り合い 近況を話し、次の約束を別段しなくても、 不安に思わずにいられる友達と言うのはありがたい事だと思う。 大学は関西だったため、 ボクは最初、あの特有なイントネーションの話し方に馴染めず、 特有の方言には何を言っているのかわからないと言う事も有ったが、 数か月できちんとわかるようになったし、 偽物の関西喋りも習得した。
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