第二章 平和は、すでにない

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―――???の部屋――― 俺「ん・・んん。まぶしい・・・」 ここはどこだ? 周りを見渡すと、何にもない。本当にない。ただ白い壁があるだけだ。 他はない。 前を見ても白い壁。 右を見ても白い壁。 左を見ても・・・ 俺「えーーーー!」 そこには十字架に縛られた彼女がいた。 俺「な、なんでいるんですかーー!!」 彼女「・・なんだね?うるさい」 どうやら寝ていたらしい。不機嫌だ。 とてつもなく。 のんきな彼女を見て俺は、腹がたったのだろうか?今俺達の状況を説明したくなった。 俺「ちょっと!縛られていますよ!!」 これですこしは状況を知って慌てるだろう。だが、返ってきた言葉は 彼女「あぁ。知っている」 俺「じゃあ、なんで寝ているんですか!」 彼女「(ねむ)かったから」 俺「こんな状況なのに(ねむ)かったから寝るんですか!」 彼女「あぁ。そうだが。何か問題でも?」 俺「はぁー。もういいです。俺が助けます。」 彼女の縄をほどきに行こうとして体を前に倒そうとすると、何かに引っ張られて 体がもとの位置に戻った。 あれ?なんで? もう一度。 駄目だ もう一度 やっぱり駄目だ 何度もチャレンジしていると横から 彼女「くすくす」 と、聞こえたので横を見ると彼女が涙を流しながら笑っていた。 俺「な、なにがおかしいんですか」
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