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「やっったぁ雨止んだぁぁ!」
友人はやんちゃな子猫のようで、雨の日はいつも機嫌が悪い。
「そんなに跳ね回るのやめなさいよ笑 あ、ほら、そこ水たまり」
きらきらした目で空を見上げ、そして反動をつけて
「いぇいっ、青天、掴みとったり!」
軽々とジャンプする。
「もぅ、ほら傘が飛んでっちゃったじゃないの笑」
きっと傘を汚したことに気が付いたらまた機嫌が悪くなるのだろうけれど、自分の不注意を棚に上げて泥道に文句を言うのだろうけれど、この子のそういう自由さが私は好きなのだ。くるくると表情の変わる空のようで。
「あぁぁ傘がぁ!まったく何でこんなとこに水たまりがあるのよー。ていうか美空ぁ、なんで止めてくれなかったのよ」
「人のせいにしないのー。ほら、あそこで洗って行こっ」
昔憧れた美しい青空は、実は私の隣にあった。それがなんだか無性に嬉しくて、彼女の右手をきゅっと掴んだ。
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