第1章

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少し前を歩いていた隣のクラスの子が振り返る。 私は慌てて口を両手で押さえ、小声でひっくり返っているビニール傘を見ながら「これ、どうしたの?」と聞いた。 「雨がやむおまじない。しずくに会いたかったから」 ニコニコと笑いながら言う彼女は、私の親友。 私にしか見えない、雨上がりの妖精。
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