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「カラスは、確かにちょっと敵みたいな立ち位置だけど、確実に人気あるよ!藤原さんもしかしてカラス嫌いだったの?」
水沢は窓の外しか見ていなかった。
「なんの話だよ」
ばからしくなってくる。
「水沢さん!」
いきなり、1人の女子が手紙を差し出した。
「これ、受け取ってください!」
「…ん?…ありがとう」
おい、水沢くーん、他の女子たちまで、目がハートだぞ。
「あの!私も…これ!」
「私もこれ…読んでください」
「これも…」
なんだこのラブレターラッシュ。
水沢はていねいに一人一人にありがとうと返している。
俺は完全のけ者だ。
…と、思っていると、2人で俺の方に来る子達がいた。
「あの…藤原さん…これ読んでください」
「私もです!」
「え、まじで?…ありがとう…!」
素直にうれしかった。
もらった手紙の封筒を見てみると、"藤原さんへ"と女子の字で書いてあった。
これを書くのも、勇気出してくれたんだな、とじーんときた。
「藤原さん、帰ろ。」
気がつくと、水沢が横にいた。
きっとこいつは俺の何倍ももらってるんだろうけど。
俺はこれでいいって思った。
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