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夏休み中の登校日。
「おい水沢ー?お前吹奏楽部だろ?」
「…あぁ…まぁ…。」
柊夜と同じクラスの宮田が話しかけた。
「俺、優音ちゃんに話してーことあるから呼んでくんね?!」
「…は、はい…?何それ、自分でやってよ。」
なんかこいつは危ないにおいがする、と柊夜は警戒した。
「水沢ーー!そんなこと言うなって!だって優音ちゃんって、男子と話さねーし…いつも強いガードしてる友達いんじゃん!」
…あ、新井はまあ、確かに。
「…黙ってねぇで頼むよー!」
「ちょっと聞きたいんだけど…。」
「おう!なんだ!?」
「川上…さんって、男子と話したことないの?」
「ないんじゃね?誰も見たことねぇーし。」
「……そう。どーも。じゃ。」
柊夜は軽く会釈して、宮田の横を通り過ぎる。
「おう!……って、はぁ!?俺の頼み無視!?もしかして優音ちゃんに興味あんの!?天使だから無理だかんな!?」
柊夜は足を止めて、ちらっと宮田を見た。
「……あれ、お前…川上さんと話そうとしてんじゃねーの?」
「…あ、や、…水沢ーー!」
「…やってみれば。…但し、ガードはいる。」
「……か、かっけぇ……。そうだよな…。確かに俺が頑張るしか……って、おい!水沢どこ行った!?」
宮田は水沢を探し回る。
クラスの女子には、うるさい宮田!と怒られた。
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