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「あ、小屋だ」
昼間は辿り付けなかったというのに、夜では容易に、小さな小屋に辿り着いていた。
二人が小屋の入口でねずみを放つと、周囲にカラスが一斉に寄ってきて、
ねずみを追っていた。
ドアを開いて中に入ると、腐った匂いが充満していて、とても呼吸できない。
せき込みながら外に出ると、カラスが俺まで食べようとしていた。
「いて、痛て」
カラスに突かれて、再び小屋の中に戻ると、吐き気を催す腐臭と、
部屋の奥に光った目があった。
目は金色で、トラの目のようなネコ科の巨大なものであった。
猛獣の威厳があり、本能的に逃げたくなる。
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