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『周囲の人間から、ちょっとずつ貰っている』
それが困るのだ。
人間、結構、自分一人で限界に出来ている。
余計なエネルギーは、誰も持っていないのだ。
「家に帰ってください」
『愛している、遊部。絶対にお前からは採取しない。だから、傍にいたい』
俺から取らなければいいという問題ではない。
俺の周囲の人間が、綾瀬のせいで弱ってしまう。
「体がないとな、安定もしない」
そうか、だから鹿敷(かしき)は特殊能力として、肉体を乗り換えている。
決して、霊体?のままではいない。
「まさかと思いますが、水早さん。
この綾瀬も肉体を得ると、鹿敷さんのように生きられるのですか?」
「ううむ、鹿敷君も前例のなかったタイプだからね。
どうかな?それに、綾瀬君は死亡届が出ているでしょう?」
死亡届は出ている。
それは、夢で過去を操る、
生葬社のオーナーの儀場(ぎば)がどうにかしてしまいそうだ。
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