第一章 黒い影が遊ぶ公園

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「綾瀬?」  ふと、綾瀬の気配が消えた。 「遥香ちゃん、公園に居たのも、綾瀬みたいな人でしたか?」  遥香は首を振っていた。 「アケミちゃんは、中まで暗いの。暗くて冷たいけど、すごく優しい。 綾瀬君は、温かくて光っているでしょ、違うよね」  綾瀬は、まだ生き霊であるのか。  俺は、生葬社にいるが、霊の類は見えないし信じてもいない。  アケミという少女の異物(インプラント)が、公園にあるということだけだろう。 「遊部君もかっこいいよ。王子様みたいよね。でも、私の好みは昂君!」  遥香は、真っ赤になって昂を見ていた。 「遊部君、公園に行ってみてね。俺は、彼女達を家に送ってから、 儀場の所に行ってくる」  やはり、俺が公園に行くのか。
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