239人が本棚に入れています
本棚に追加
遥香が、話が怖かったのか泣き出したので、俺は慌てて、ジューズを出した。
「遊部君、分かってないのね。私は、怖くて泣いていません。
悲しいのです」
遥香の方が、俺よりもしっかりしている。
「公園で遊ぶアケミちゃんは、いつも、ブランコに乗って待っています。
アケミちゃんは、防空壕に入ったお母さんが出てくるのを待っているといいます」
今度は、遥香の話で、母親の方が泣き出した。
「そうなのです、ブランコに黒いモヤモヤのようなものが、よく浮かんでいて……」
そのモヤモヤが、道路に行くと事故になり、子供に向かうと、その子供は病気になった。
遥香の母親は、モヤモヤが怖くてたまらずに公園を避けようとした。
しかし、遥香が、公園に行かないと、アケミちゃんが家に来るよと言ったのだ。
そこで、生葬社に相談に来ていた。
最初のコメントを投稿しよう!