MEaR-1-

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「よーし、まぁこれでボスにも報告できっし! 帰るぞ、α(アルファ)」 「後片付けしなくちゃいけない。お前1人で帰れ」 「あ?後片付け?んなもん…」 「帰れ」 「チッ…気持わりぃ女」 男は怪訝そうな顔をして“倉庫”から出て行った 「………elzで死ぬ者はみな、報われない。だから…私が見届けよう…peaceful」 「遅かったなぁ…α」 「………申し訳ございません。ボス」 「ちゃんと始末してきたんだろうな?」 「もちろんです。elzは死者の場所ですから」 「ふっ…言うようになったな」 「部屋にいます。何かあったら呼んでください」 「あぁ、ゆっくり休め」 周りから聞いたら最後の言葉、優しい言葉 そう聞こえるかもしれない けど違い あの言葉の真意は 「お前にはまだまだ“仕事”があるからなぁ」 嫌なタバコの煙とボスの気持ち悪い笑みが、脳裏に焼き付いている 寝ても目を閉じても呼吸を止めても 嫌でも思い出すあの匂いと顔
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