332人が本棚に入れています
本棚に追加
/330ページ
週明け。
神堂は普段着のままリビングでゲームをしていた。
「理さん、おやつにスコーンはいかがですか?」
お手伝いさんの百合おばさんが掃除機をかけながら聞いてくる。
おばさん、といってもとっくに齢60を超えてはいるのだが、神堂家に三十年もお手伝いとして通っているから兄弟は全員この百合さんに育ててもらっているようなものである。
「んー、しょっぱいのが食べたいかなー。」
「かしこまりました。それじゃぁ、パンケーキにベーコンとスクランブルエッグを添えましょうね」
「ん。ありがとー」
遠慮も無くリクエストして
ソファに悠々と寝転がって応える。
この家では誰も彼が平日の昼間に家に居る事を咎めるものはいないのだ。
、
最初のコメントを投稿しよう!