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一階の奥にある自室へ持っていくグラスと軽くつまめるお菓子をいくつか取っていく。
「おやすみなさーい」
「あぁ」
「おやすみなさい」
見送られてホッと息が詰っていたのが解けた。
(あー疲れた。なんかすごくたった疲れた。)
たった数分の事なのに倦怠感が襲ってくるってどうよ?
こうなるから兄貴って嫌いなんだよね~
机のパソコンの前に座りお菓子を齧る。
「センセー今頃なにしてるんだろ?」
カチカチッと保存してある画像や動画を開いてそんなことをポツリ呟く。
パソコンの中にあるのは眉間に皺をよせた苦しげな顔や泣いているものばかりで
アノ夜、酔っ払って誘って来た色気や妖艶な姿を知ってしまってからはツマラナイものになってしまっていた。
唯一ヌケそうなのは最初の動画の最後、艶っぽく口元を濡らした笑い顔くらいのもんだ。
…コレがあのセンセーの本性だとおもう。
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