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「そんなこと言って無いだろ」
「自分では、でしょ。
俺からしてみたらトモヨシの言い分は被害妄想こじらせてる自己中だよ。俺の事なんか1ミリも考えてないよね」
指摘されて始めて、自分の言葉が考えがどれだけ神堂を無視していたのかを知らされる。
自分ではよく考えていたつもりだったし、
悩んでもいたはずなのに。
自分勝手で自己中心的だと自分を分析して理解しているつもりだったのは、全て、全部、俺が俺のためにやっていた堂々巡りだったんだ…
彼の感情なんてまるで無視していたのは俺のほう。
神堂に恋人なんて甘やかしい存在ができる事が嫌だった嫉妬。
俺を好きになったっていつか捨てるんでしょう。と、決め付けてその甘い立場を諦めたフリして彼が不幸になればいいと願っていた。
俺だけでないのなら、誰のものにもならないで欲しかった。
この偏見は、俺の歪んだ恋心のせいだった――――。
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