第1章 托鉢

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「わたしの我儘聞いてくれて。」 「いや…。」 「この子はわたしがひとりで育てるから 大丈夫。だから、もう送金しないで。認知 とか望んでないから、すごく心苦しいの。」 「でも、」 「あなたの子どもだって証拠はないのよ。」 「吉川はそんなケチな嘘をつかない人間だと 思うけど。」 「…。」 「オレの子だよね。」 「…うん。」 「もし、将来オレが子どもに会いたいって 言ったら、会わせてくれる?」
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