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祥子の表情が柔らかくなる。彼女は愛おし
そうに腹を撫でた。
「あはは、また蹴られた。」
例え父親が耀達でなかったとしても、祥子は
産むと決めていた。わたしの子。わたし
ひとりの子。そう考えるのは間違っている
だろうか。
「本多くん、せっかく約束したんだから
守ろうよ。わたし、今はこの子を無事に産む
ことだけを考えたい。」
それは祥子の本音だった。どこまでも
美奈子と関わらざるを得ないことが祥子には
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