第3章 夢

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そう叫んだ瞬間、祥子は目を覚ました。 美奈子が肩を揺らして自分を呼んでいた。 「祥子! どうしたの?」 「…美奈子?」 「ものすごくうなされてた。」 「ここは…?」 「何言ってるの、あなたの家でしょ。」 「変な夢を見たのよ。」 妙にリアルな感触だった。男の指と舌も 彼自身もギャラリーの視線も、まるで現実に 起こっているようだった。祥子はぐっしょり と汗をかいていた。 起き上がって周りをぐるりと見渡すと、
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