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だが俺は、正直なところ、なんとか自分だけで今の現実を克服したかった。
もちろん、彼女が非協力的だというわけではない。
いや、むしろ協力しようとする彼女の気持ちは端々に感じる。
しかし、ヘタレ故か、男の意地か。
俺は、なんとか一人でこれを克服したいと
彼女の協力をやんわりと避け続けている。
それでも、やはり科学の力は、それなりの威力があるらしい。
処方された薬を飲んでみると、それまでは彼女を思い浮かべては出来なかった自慰行為までは、出来るようになった。
そんな自分の変化に励まされ、
俺は、精力的にマンションの模様替えに勤しんだ。
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