プrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrォォォォグ

2/13
362人が本棚に入れています
本棚に追加
/75ページ
「ふわぁ……」 暦の上では春とはいえ、まだ肌寒い四月の朝 今年で高二になる私、篠崎未来(シノサキ ミク)は朝日に照らされる通学路を歩いていた 自転車通学の男子生徒が自分を追い越していく。スマホを取り出して時間を見るが、まだ遅刻するような時間ではない 「──てくんなよ鬱陶しい!www」 スマホを鞄に入れた所で、後ろからそんな声が聞こえた 話し相手の声が聞こえないのは、電話でもしているからだろうか。片方だけの話し声は後ろから近づいてくる 「っ!……と」 「おっと、スマン」 会話に夢中だったのか声の主がぶつかってきた。前にふらつきつつも体勢を立て直し、未来は相手の方に向く 最初に目に入ったのは、魅入られそうなほど綺麗な真紅の瞳。そして、男子にしては長い黒髪に一房だけ混じった紫色の髪 (……コスプレか何か……?) 未来は一瞬考えた。だが、着ているのは同じ高校の制服だ。コスプレは無いだろう (……なら、これが素?) だとしたら、あまり関わりたくないタイプなのだが…… 「スマンなちょっと話に集中してた──うおっ超絶美少女」 …………なんだこいつ
/75ページ

最初のコメントを投稿しよう!