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「すまんな、話に夢中で──ああん?お前がうるせえから人ぶつかったんだろうがよ」
鬱陶しそうにスマホに話しかける青年
「私は、大丈夫」
「──ん?おおそうか?なら良かった。んじゃな」
私の返事を聞いた彼はそう言うと、校門の方へ歩いていく
「いい加減引っ込んでろよ───フィア」
その距離が離れる直前、そんな台詞が聞こえた
「…………外国の人?」
それから十数分後、遅刻することなく教室についた私は自分の席でスマホを弄っていた
見ているのはある小説サイト。最近異世界転生チート系の書籍化している作品が多いあのサイトではなく、別のものだ
ファンタジーこそ冷遇されてはいるが、主人公が好き勝手するのがチート系。なら作者も自分の趣味全開で好き勝手しているこのサイトの作品の方が面白いと個人的には思う
趣味の合う合わないで好みは分かれるだろうけど
「……安定更新の⑨。透華さん最近動かないな……」
なんて独り言を呟いていたらチャイムが鳴った。遅刻ギリギリの生徒が教室に駆け込んでくる
「おらーさっさと席につけー。新学期早々遅刻取るのめんどくせぇからさっさと教室入れー」
新学期早々怠惰全開の担任教師が教壇に立つ。寝癖が立っているのを見る限り職員室でも寝ていたのだろうか。何故教師が務まるのか疑問だ
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